「老い支度」という言葉を聞いたことがありますか?
「老い支度」を始めてから、日々をより大切に過ごせるようになった、ふふみです。
老い支度とは、一言で言えば老後に向けた準備をすることです。
終活よりも広範囲で、あなた個人だけでなく家族全体の将来にも関わる準備です。
そこでこの記事では、老い支度をすべき理由、いつから始めて具体的に何をしたらよいのかを見ていきます。
老い支度はあなただけが考えるだけではなく家族で取り組むこともあるため、家族とのコミュニケーションにもつながりますよ。
老い支度を始めることで不安を解消し、安心できる老後を迎えましょう!
老い支度とは?老後に備える第一歩
老い支度とは、老後の生活を快適に、そして安心して送るために必要な準備のことです。
具体的には以下などを行い、老後に備えます。
- 財産の管理
- 健康の維持
- 住環境の調整
- 葬儀と供養の準備
老い支度では自身だけでなく、家族の将来も見据えて計画的に行動することが大切ですよ。
また、重要なポイントとして、老い支度には精神的な準備も含まれます。
老後は今までとは違う生活になっていくため、新しい生活スタイルに合わせてしっかり準備をしていきましょう。
老い支度と終活の違い
「老い支度」と聞いたときに「それって終活では?」と思った方もいるのではないでしょうか?
老い支度と終活は似ていますが、その焦点に大きな違いがあります。
- 終活:人生の終末期に向けた具体的な準備、例えば葬儀の計画や遺言の作成などに重点を置いている
- 老い支度:健康維持や財産管理など、より広範囲で長期的な視点からの準備をする
つまり、老い支度は終活よりも広い範囲のことを指しているんです。
長い老後を充実させるためには、終活だけでなく老い支度として広く準備することが大切です。
長寿社会だからこそ老い支度が必要
日本は世界有数の長寿国で、この長寿社会では老い支度の重要性がますます高まっています。
例えば、2022年10月1日時点で日本の29.0%の人口が65歳以上となりました。
若者が多くいることを前提としていた年金の支給額は年々減り、自分自身で老後の資金を備えるよう政府が言い出したことに衝撃を受けた人は多いと思います。
また、長く生きるのは素晴らしいことですが、体の不調と向き合う時間が長くなることにもつながります。
老い支度をしっかりと行うことは、自分自身だけでなく、家族も安心できる環境を作ることになりますよ。
十分な財産管理、健康を維持するための対策、そして心の準備をして、質の高い人生を送りましょう。
老い支度っていつから始めるのがおすすめ?
それでは、老い支度は実際にいつから始めたら良いのでしょうか?
ここでは、いつから老い支度を始めるべきか、そしてどのように準備を進めていくべきかについてご紹介します。
老い支度の最適な開始時期
老い支度の最適な開始時期は「早ければ早いほど良い」と言われています。
なぜなら老い支度は一朝一夕にできるものではなく、長期的な視野で計画を立てる必要があるためです。
早期に準備を始めれば、選べる選択肢も広がります。
とはいえ「もう老後目前なんだけど」「すでに老後に入っている」という人も多いと思います。
だからこそ、今から老い支度を始めましょう。
これからの人生の中で、今があなたの一番若い日ですよ。
今なら選べたり増やせたりする選択肢も、3年後では選べないこともあります。
より自分の望む老後を迎えるためにも、思い立ったときに老い支度を始めていきましょう。
人生のライフイベントと老い支度
老い支度は一度決めたら終わりではありません。
特に、人生における大きなライフイベントが起きたときは、老い支度を見直しましょう。
例えば、結婚、子どもの誕生、家の購入、退職などは、生活が大きく変化します。
家族構成の変化は、住まいや財産管理の計画に影響を与える可能性があります。
退職では、健康保険や年金受給に関する準備を改めて考える人が多いですよ。
そのため、このようなライフイベントが発生した際には、自身の老い支度計画を見直し、必要に応じて調整することが重要です。
人生のさまざまな段階で、自分自身や家族のために最適な準備を行い、充実した老後を過ごしましょう。
老い支度の4つのポイント
それでは、まず老い支度として準備したい基本のポイントについて見ていきます。
準備したい基本のポイントは以下の4つです。
- 財産管理
- 健康維持
- 住まいの準備
- 葬儀と供養
まずは、一つ一つについてサラッとご紹介します。
大まかな概要を見て、老い支度の全体像をつかんでくださいね。
老い支度における財産管理
財産管理は、老い支度における最初の重要なポイントです。
これには、
- 貯蓄や投資の見直し
- 遺言の作成
- 相続の計画
が含まれます。
適切な財産管理は、自分自身だけでなく家族も安心できますよ。
健康維持のための老い支度
健康は、質の高い老後生活を送るためにとても大切です。
- 定期的な健康診断の受診
- 適度な運動
- バランスの取れた食事
などの習慣を身につけることがおすすめです。
また、将来的に必要となる可能性のある介護サービスについても事前に情報を収集しておくことが大切です。
住まいと居住環境の老い支度
年を重ねるにつれて、どんな家に住みたいかという希望も変わってきます。
- 階段のない平屋建てへの移住
- バリアフリー化の実施
など、安全かつ快適に過ごせる居住環境を考えることが大切です。
また、健康維持のところでも触れましたが、将来的に介護が必要になったときのために、介護施設やサービスの選択肢も検討しておくこともポイントです。
葬儀と供養の準備
そして、葬儀や供養に関する準備も老い支度として大切なことです。
- 葬儀の形式
- 埋葬の方法
- 供養の希望
などを家族と話し合って遺言書に書いておきます。
自分の死後を想像したくない人もいると思いますが、家族の負担を軽減するためにもしっかり考えましょう。
老い支度については大田区のパンフレットもおすすめ
まだまだ、いまいち老い支度についてピンとこないという人もいると思います。
その場合は、東京都大田区が公開している老い支度のパンフレットを見てみてください。
上記記事を開いて下にスクロールすると、「デザインする自分らしい老いじたく」というPDFがあります。
老い支度するのにどんなことを考えたらいいのかまとめてあり、老い支度を考えるのに役立ちますよ。
老い支度を始めてみる3ステップ
それでは、老い支度を始めてみましょう!
まずやりたいのが以下の3ステップです。
- 老後の目標設定をする
- 目標達成のために必要な行動を検討する
- 家族と共有して調整する
それでは順に見ていきます。
ステップ1、老後の目標を設定する
最初のステップは、目標設定をすることです。
ここでおすすめなのが、舞鶴市が公開してる「まいづる老い支度ノート」です。
上記の記事を開いて下にスクロールすると、「まいづる老い支度ノート」というPDFがあります。
このPDFは、記入しながら自分と向き合うことができる老い支度のノートです。
これをプリントアウトして記入したり、これを参考にオリジナルの老い支度ノートを作ってみましょう!
ちなみに、一度書いたら一生確定ではなく、老い支度は都度調整することになります。
そのため、まずは思うままに気軽に書いてみてくださいね。
あなたの考えを出してみて、自分の望みと向き合ってみることが大切です。
ステップ2、目標達成のために必要な行動を検討する
次に、先程書いた目標を実行するために必要なことを考えてみましょう。
例えば、あなたのこれからしてみたいことに「年1回のハワイ旅行」があるとします。
これを実現するには、以下などが必要です。
- 旅行資金を用意する
- 言葉の問題を解決する
- 体の健康を保つ
まず旅行資金について考えてみると、なんと1人あたりのツアー料金35万円でした。
今の老後資金で毎年35万円の出費は厳しかった場合、以下のように調整したり目標を変更したりすることが必要です。
- 2年に1回の海外旅行にする
- 旅行先を変える
- 普段の外食を減らしたりして貯蓄を増やす
このようにして、先程立てた目標の一つ一つに目を通し、本当に実現するために必要な行動を考えていきます。
また、より達成したい目標はどれなのか、優先度をつけておきましょう。
優先度をつけて達成したい目標から考えていくと、よりあなたが望む形にまとまりますよ。
ステップ3、家族と共有して調整する
老い支度は個人だけの問題ではなく、家族にも影響があります。
そのため、
- 親子で老い支度の話し合いをすること
- 役割を分担して状況を共有すること
が大切です。
老い支度ノートを見せたりやりたいことなどを伝えて、あなたの考えた老い支度について家族の意見を聞いてみましょう。
お互いの希望を共有し、将来に対する不安や懸念をオープンに話し合うことが大切です。
実際に私が家族に話してみたところ、以下のように私の老後の過ごし方について意見が違うことが分かりました。
- 私:在宅介護を希望
- 家族:老人ホームで過ごしてほしい
話をよく聞いてみると、家族はプロにやってもらったほうが快適に過ごせるだろうし、突然のトラブル時に安心とのこと。
それを聞いて考えてみると、身内に入浴介助やトイレの介助をされるのは恥ずかしい気もしてきました。
ただ、老人ホームでもいいですが、その分お金がかかるのが気になります。
家族と相談し、もし老人ホームで過ごす場合は利用料金はお互いで負担することに調整しました。
家族と意見を交換するときは、感情的にならず、お互いのことを思いやって目標を調整することが必要です。
家族間でコミュニケーションをとって、時には分担もしたりして老い支度を進めていきましょう。
法的手続きが関わる部分は専門家への相談もおすすめ
老い支度には以下のように、法的な保護を利用して老後の安心を確保する方法もあります。
- 遺言の作成
- 成年後見制度の利用
- 相続計画の作成
これらを適切に行えば、老後の生活資金を確保したり、家族間のトラブルを未然に防いだりが可能です。
ただ、法的手続きは一般人には難しいです。
これらを手続きする場合は、弁護士や司法書士に相談すると安心して進められますよ。
しっかりとした老い支度プランで、自分自身だけでなく家族のためにもなる老後にしましょう。
老い支度で気をつけたい注意点
老い支度で気をつけたい注意点は、以下の3つです。
- 準備を遅らせすぎる
- 現実的ではない目標を立てる
- 自分一人で決めてしまう
先のことを考えるのは、腰が重くなりがちです。
しかし、早く始めたほうが選択肢も広がります。
老後の生活をより快適するためにも、老い支度は思い立ったら始めましょう!
また、財産管理や健康維持の計画をするときに、現実的ではない目標を立てることも失敗の原因となります。
実現できるか考えたときに厳しいときは、計画を見直して調整することが大切です。
そして、家族とのコミュニケーション不足も、準備過程でのトラブルを引き起こす原因の一つです。
家族との十分な話し合って、理解してもらったり合意を得たりすることが重要ですよ。
コツコツと準備を進め、家族と協力し、自分と家族のための最適な老い支度を目指しましょう。
まとめ
この記事では、安心して豊かな老後を迎えるための準備「老い支度」について解説しました。
不慣れなことは億劫になりがちです。
しかし、老い支度はあなただけでなく、家族全員にとって大切なことになります。
まずは気楽に自分の希望を洗い出してみましょう。
そして、どうやったら実現できるか考えたり、家族に共有したりして調整していけば大丈夫です。
この記事を参考に、ぜひあなたと家族のためになる老い支度を始めてみてくださいね。
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